mh

沈黙の春を生きてのmhのレビュー・感想・評価

沈黙の春を生きて(2011年製作の映画)
-
監督のデビュー作「花はどこへいった」の続きのような位置づけのドキュメンタリー。
今度はアメリカ側の被害者にフォーカス。エージェントオレンジレガシーという、枯葉剤を浴びた父親から生まれた障碍者たちの集まりを取材する。
そのうちのひとりがベトナムにいって、「花はどこへいった」に登場した、重度の障碍者を(四年ぶりに)訪ねてまわる。
ナビゲーターとなるアメリカ人女性が、比較すると軽度の障碍者であるため、「花はどこへいった」のみなさんとは見た目からしてかなり違う。
かたや、結婚もして反戦活動もしているのに、もう片方は政府の補助もなく、ひと知れず介護を続けてる。
アメリカ政府は枯葉剤の影響を認めてないのかと思いきや、それはベトナムに対しての話しで、自国民の退役軍人については別なんだね。
そのあたりを意図的なのかどうなのかはっきりさせてないので、アメリカ人障碍者とベトナム人障碍者の差異もうやむやになってる気がした。
今回もベトナムの重度障碍者は見た目がすごかった。
皮膚に異常がある兄妹の目の前で、母親が不幸を嘆いている公開ネグレクトみたいなのいたたまれなかった。
リハビリを諦めてしまったご家族とか、いちいちが重く厳しい現実でした。
できれば前作と合わせて見たい一作でした。
mh

mh