観たきっかけはこの映画のサントラ。
ツボに大ハマりで何度も聴いた。
映画はどんなだろうと思って観た。
舞台は第一次大戦終結後1920年代のパリ。
ファッション、アート、カルチャー意識の高揚…
現代のヨーロッパ文化の基盤になった時代。
当時日本ではそんな西洋文化の影響を受けたモボモガが流行した。
売れない画家の男と実業家の妻。
再会した男女の関係が再び動き出す。
貧乏と金持ち…相反する2人の男の間で揺れ動く女。
よくある話ではあるが
煙たい程に活気付いた街の臨場感が
登場人物たちの微妙な距離感を引き立てたりと
さりげなく粋な演出があちこちに散りばめられ
一味違ったお洒落なラブストーリーという印象を受けた。
当時は、世界各国からパリに作家や芸術家たちが集まり賑わった。
歴史に名を刻む著名人たちまでも描かれ、
その人物像を想像したりして楽しめた。
また、当時のシュルレアリスムやキュビスムに思いを馳せ
アート界が大きく動いた歴史に浸ることができた。
絵画作品がある場所ある場所へと渡っていくのも見どころ。
もともと馴染みのある大好きな映画音楽…
映像と重ね合わせるとイメージとの
ずれが生じて新たな発見があった。
私的なことだがそんな見方も面白いと思った。
当時の雰囲気を印象付けるようなムード感たっぷりの音楽が
この作品の良さを一層引き出したように思う。
それにしてもジョンローン。
若かりし頃の彼の間抜けなシーンが観れたのは貴重。
今どうしているのか気になる。