海風

息子の部屋の海風のレビュー・感想・評価

息子の部屋(2001年製作の映画)
3.5
あらすじを見ず、何も知らずに観ました。
この映画の持ってる味はとても好きだった。質感も色合いも音楽すべて。
失ったものへの悲しみはもちろん、それを「あの時自分が」って思ってしまうシーンがとてもリアルだった。思ったら込み上げて立ち直れないから、考えるのをやめていたんだけど、息子と向き合おうとすればするほど「自分が悪いのではないか」と自分を責めてしまう。なんなら、そんな自分の職業はカウンセラーで、だからこその苦悩がある。
母親と娘は、とても女らしくて好きだった。心が強いってこういうことだなという感じ。ガールフレンドの時の対応がよかった、なんか自分の中でパーフェクトだった。

でも、呆気ない「死」に驚いた。もう少し激しくギクシャクしたり、泣き叫んだり、沈黙シーンがあったり、なんかそういう乗り越えるまでの負のオーラぷんぷんで「どうしようもねえな」みたいなシーンがあっても私は良かったと思う。
この映画の持ち味は、ナチュラルで平行線に見えるようだけど気付けば少しは変化する、みたいなところなんだけど、なんかまあ映画ならではだろうなと思うシーンが多かったや〜
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