フク

ブロードウェイ・メロディーのフクのレビュー・感想・評価

4.0
トーキー映画が登場して間もなくの'29 年、MGMミュージカル映画の第1作目として発表された記念碑的作品。
本作を観る行為すなわち映画が音声を発することで可能となった様々な試みの痕跡を観ることであり、映画のエンターテインメントとしての可能性や様々な制約からの解放などに対する喜びを感じることでもある。
作詞家として参加したアーサー・フリードが、後にMGMを象徴するナンバーである表題曲をタイトルとした本作以降の貢献により大プロデューサーに出世し、「雨に唄えば」のラストを自身のこの曲で大々的に飾るに到った軌跡も中々に感慨深いものがある。
全てはここから始まった、この作品の魅力はそこにこそあると思う。
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