ノノ

ブリキの太鼓のノノのレビュー・感想・評価

ブリキの太鼓(1979年製作の映画)
4.5
とんでもない映画だ。序盤はクソガキオスカルの破茶滅茶なサイコぶりに笑っていたが、徐々に笑えなくなってくる。そんなオスカルの奇行と共にナチ党政権前後におけるダンツィヒ自由市の悲惨な様を描く。
自分で自分の成長を止めることができる能力と叫び声でガラスを割ることができる能力を持ちブリキの太鼓をこよなく愛するオスカルのヤバさ、オスカル役のダーヴィット・ベネントなしに成立しない。何を考えているか分からない見開いた丸い目が不気味。
牛の頭からウナギが大量に出てきたり、生魚を貪る母親だったり、よだれを含ませた謎のお菓子だったりとにかくグロい。
独特な気持ち悪さがクセになる、異常な人間から見た異常な時代を寓話的に描いた傑作。
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