ノノさんの映画レビュー・感想・評価

ノノ

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ドニー・ダーコ(2001年製作の映画)

4.6

めちゃくちゃ好き。最高の陰鬱青春映画。銀うさぎのビジュアルとか、ドニーが見る人間の少し先の道筋を示す水?みたいなうねうねとか全部興奮する。好きな子を守るために自分が死ぬ世界を選んだ、というより本当の世>>続きを読む

インテリア(1978年製作の映画)

4.0

妻がずっとヒスっててもううんざりしてる父親の気持ちも分かるし、今更1人になりたくない母親の気持ちも分かる。そしてその2人に板挟みにされる姉妹たちの気持ちは自分には痛いほど分かる。親のいざこざほど面倒く>>続きを読む

新宿泥棒日記(1969年製作の映画)

3.7

大島渚ヌーヴェルヴァーグといった感じ。偽書店員のウメ子と万引きを繰り返す鳥男の出会い。紀伊國屋の創業者、田辺茂一が本人役で出ていて驚いた。ぎこちない演技が可愛い。
ウメ子が夜の本屋を歩くシーンでは面白
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さすらい(1975年製作の映画)

4.3

とてつもなく好きな映画なのにめちゃくちゃ睡眠導入してくる。ブルーノとロベルトの変な出会い方も意外にあっさりした別れ方も好き。別れた後のブルーノの変な叫び声は、それまでのちょっと張り詰めた感じが一気にほ>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

見終えてすぐにサントラ入れた!音良すぎるっ!
自殺を図った女を拾った医者が胎児の脳みそを女に移植し、女は何も知らないまま世界を体験していく。
ランティモス節がすごい。ほどよいグロさと強烈なエロさ、外の
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人間機械(2016年製作の映画)

3.8

光の入れ方とか構図とか色とか、過酷な労働現場を映しているのに美しいと思ってしまうほどカメラが良かった。働く人の背中を追いかけてゆっくりと動いたり、淡々と同じ作業をする少年を定点でじっくり映す。録音にも>>続きを読む

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

3.8

羨ましいと同時にロマンチックすぎて気恥ずかしくなってくる。列車で知り合った男女のたった一晩のデート。占いとか詩人とか踊りとかモノではない思い出にお金を落としていくのがいいなあ。私も街で適当なこと言って>>続きを読む

グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

3.8

ポン・ジュノ作品の食事シーン、汚いけどめちゃくちゃ美味そうなんだよな。怪物のクオリティも良かったし、ソン・ガンホが最高だった。

なくもんか(2009年製作の映画)

3.6

泥棒呼ばわりしてきたご老人たちがシンプルに胸糞!あとはめちゃくちゃほっこり。誰との繋がりもないと思っていた主人公が兄として、父として認められるラストは爽快。

シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

3.7

オープニングの傘かわいすぎる!そこだけ何度でも見たい。
こんなに永遠に歌い続けるミュージカルだとは思ってなかったから笑ってしまった。作曲者めちゃくちゃ頑張ったんだろうな。セットや小物、衣装も色使いが可
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バービー(2023年製作の映画)

3.5

マーゴット・ロビー見るの楽しい
美術と衣装はとんでもなく力が入っててすごい。ピンク塗料の使用量やばそう。
いろんなメッセージが詰め込まれてるから純粋に映画として楽してめなかったな。女性が優位すぎても男
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エヴォリューション(2015年製作の映画)

3.9

この島で何が起こってるのか、少年たちに施されるのは何の治療なのか、全く分からないまま終わってゆく。じとじとした暗い映像が漠然とした不安感を引き出す。水の中、海辺、薄暗い病院…おぞましくて美しい。何も知>>続きを読む

大いなる幻影(1937年製作の映画)

3.9

顔の特徴が覚えられなすぎてルノワールの映画は誰が誰だか分からなくなりがち。
第一次世界大戦でドイツ軍に捕まったフランス人の捕虜収容所での邂逅を描く。大きい展開はないのに登場人物たちの会話が非常にリアル
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左利きの女(1977年製作の映画)

3.7

シングルマザーとして子育てと仕事に悪戦苦闘する女の日々。青みがかった映像は鬱屈した女の見ている景色をそのまま映したかのよう。あまりにも暗くて不安定で笑えてくる。ジャンヌディエルマンを思い出した。
随所
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(ハル)(1996年製作の映画)

4.0

顔も何も知らない人とのメール、日記のようなやりとりが心地いい。文面も今よりも温もりがある感じがする。
ハルが彼女と別れる時ポラロイドを何枚も撮っていたり、ローズとの待ち合わせで英字新聞を目印にしたりダ
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一日の行楽(1919年製作の映画)

3.5

すぐ海に物を投げるな!!これが1919年に撮られてるのやばい。
一つの笑いから同じものを使って新しい笑いを生み出す展開のうまさすげー

アメリカの友人(1977年製作の映画)

3.9

めっちゃいいーーーー!
列車での殺人は静かに焦ってて笑ってしまう。プラットホームや列車などで漂う緊張感はメルヴィルっぽさを感じた。列車がトンネルに入った時の暗さと出た時の明るさを上手く使っていて最高。
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終電車(1980年製作の映画)

3.6

ちょっと長いなー途中で寝ちゃって2回巻き戻した。そこまで難しいストーリーじゃないから90分くらいにまとまってたほうが見やすそう。地上での恋と地下での愛。
前半はゆっくりなのに、劇中劇最中にゲシュタポの
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狼たちの午後(1975年製作の映画)

3.8

出だしからグッダグダな銀行強盗ででおもろい。貧困や同性愛など彼らが抱える苦悩は一部の若者たちに共感されアンチヒーローのようになってしまう。前半の勢いが良いだけに中盤が少しだれてる気がする。ベトナム戦争>>続きを読む

パリ13区(2021年製作の映画)

3.7

パリの街並みと多様な登場人物が良かった。台湾系フランス人とかアフリカ系フランス人とかあんまり主役で見たことない人がキャスティングされていて新鮮。
心の傷を埋めようと必死になる若者たち、安易に身近な人と
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蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

4.6

『蛇の道』も好きだけどこっちもいいな〜
前作に比べて怒りの感情よりも憂鬱さが全面に出てる。娘を殺された新島は復讐を遂げたために退屈な生活に戻ることになる。
道路で両側から銃を持った男4人が歩いてくるシ
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逃げ去る恋(1978年製作の映画)

4.0

アントワーヌ・ドワネルシリーズがこれで完結。ドワネルは本当にどうしようもない男なのにモテすぎててムカつく。別れた女に、妻も愛人も妹も乳母も看護婦も欲しい人なのよって言われていてまさにその通りだった。別>>続きを読む

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.8

おいイヌーーーー!枝を咥えてうろちょろしてかわいすぎる^_^
今すぐこんな場所に行きたい。たくさん歩いた後に入る露天風呂最高すぎる。
ヒッピーのような生活をしてる男と家庭を持つ男、かつては仲が良かった
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マグノリア(1999年製作の映画)

3.6

ロサンゼルスを舞台にした複数の男女の群像劇。いろんな人間の後悔や懺悔の姿をよくここまで複雑にならずに繋げられてるなという印象。3時間あるのにとてつもないテンポとカットの量で飽きずに見られた。絡まった物>>続きを読む

THX-1138(1971年製作の映画)

3.9

めっちゃ良かった。25世紀、コンピューターに全てを管理されるディストピアで生きる人間たち。わけ分からない数字の羅列、何のためにあるのか分からない装置、全員丸刈り。人工的な真っ白の空間の中で人の肌のシミ>>続きを読む

リオ・ブラボー(1959年製作の映画)

3.7

ジョン・ウェインかっこいい〜
バカバカ銃を撃ちまくって馬から転げ落ちる西部劇というよりは登場人物のキャラと会話を楽しむ娯楽的な要素が強い作品。年寄りで片足が悪いスタンピーの喋り方と笑い声が可愛くてお気
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

4.3

初めて見た時は後半よくわかんねぇ、キルゴアかっけえ〜という感想だったけど、改めて見ると後半も割と面白い。とにかく戦場でサーフィンがしたいキルゴアがやっぱりたまらん。
カモフラに塗った顔の中で見開いた充
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モーリス(1987年製作の映画)

3.7

モーリスがクライヴを失って、最後にはクライヴがモーリスを失う。イギリスで同性愛が犯罪の時代に同性と関係を持つこと、たとえ互いに秘密を約束しても嫉妬やなんかで相手を売ることもできてしまうリスキーな恋愛。>>続きを読む

恋のエチュード 完全版(1971年製作の映画)

3.7

体感3時間くらいあった。恋愛の駆け引きを永遠に見せられてクソ疲れたけど映像が綺麗すぎるので最後まで見られた。姉妹の間で揺れる1人の青年の恋愛ドラマ。
相手の意思を尊重しすぎてくっつくんだかくっつかない
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荒野のストレンジャー(1972年製作の映画)

3.7

床屋のカミソリ持ってる手がブルブル震えるシーン笑っちゃう。あんなんで切られたら顔面グサグサになる笑
街ごと赤く塗るとかいう意味わからん演出好き。イーストウッドまじかっこいい。私も強くなって全ての権力手
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理由なき反抗(1955年製作の映画)

3.8

想像以上に面白かった。学生同士の対立から親への反抗、警察との対立までの展開が素晴らしい。それまでの家父長制の崩壊。父親が母親に従っている構図に納得いかない主人公の青年、家庭環境の問題は日々の生活態度を>>続きを読む

カラヴァッジオ(1986年製作の映画)

3.6

バロック期のイタリア人画家カラヴァッジオの生涯をかなりの創作を交えて描いた作品。
映像はめちゃくちゃ絵画的に撮られていて美しい。男2人と女1人の三角関係、性的な視線と詩的なモノローグ。
ストーリーは登
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肉体の冠(1951年製作の映画)

4.0

静かであっさりしたストーリーなのに迫力がある。銃殺シーンの手元を映さない渋さ。
男のギロチン死刑を目の当たりにして愕然とする女のラストシーン。愛する人を最後まで目に焼き付けようとする強い眼差しが印象的
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ダゲール街の人々(1976年製作の映画)

3.9

ヴァルダがダゲール街の商店の人々を映したドキュメンタリー。初めに出てきた香水を調合して売ってるお店に興味深々。㌠ってフランスの通貨単位だったのか。今更知った。
カメラが店に入っている時点で全く普段通り
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肉の蝋人形(1953年製作の映画)

3.6

顔面ボロボロ剥がれ落ちるシーン最高。作り込まれた蝋人形たちのおどろおどろしい博物館や大きめの蝋漬け鍋など美術は気合いが入っていて楽しいが、あまりハラハラしないサスペンスで残念。ちゃんと描いてるのに終わ>>続きを読む

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