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バトル・ロワイアルのYOKのレビュー・感想・評価

バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)
3.8
3日間、唐突に私のことをガン無視してくれた夫が急に何事も無かったかのように話しかけてきたかと思いきや「バトル・ロワイアル見よう」と言ってきて離婚の二文字が頭をよぎった。

でも私はいい大人なので(旦那より10歳下だけどもな!)、「おう、ええで」と何事もなかったかのように対応してやった。まじでいつかお前の捨てるから覚えとけよな。(根に持つタイプ)

さて、バトル・ロワイアル。公開当時私はまだ小学生で見れるはずもなく「15歳になったら皆でバトル・ロワイアル観よーね!」を合言葉に生きてたんだけど、観ることなく大人になっちまった。今改めて観ると設定めちゃくちゃじゃん。

失業率爆上がりで大人が自分に自信をなくし子供を恐れたの結果、BR法作って中学生同士で殺しあいさせる…トンデモ設定。大人が勝手すぎて子どもに仕返しされても文句言えないレベル。

ってか、今日まで北野武監督作品だと思ってたんだけど違った。北野武は出演してるだけだった。ってか、みんなわけーな。栗山千明がめちゃくちゃきゃわわ。あ、山本太郎おるやんけ。

そんな感じで唐突に「殺し合いしてくれよな!」と言われた岩城中学校3年B組のみんなが混乱冷めやらぬままにバトル・ロワイアルの世界へと引きずり込まれて行ってしまう。しかも期間は3日間、この3日で生き残りが2人以上居たら強制的に殺されてしまう。いや、なんでやねん。

どういう世界観かわからんけど「お前らは大人を舐めてる!命かけて戦って生きるに値する大人になりましょう!」って、はあ???大人の世界でも日々殺し合いしてる世界なん?いやもう、この発想強すぎる。

いよいよ殺し合いだー!ってところで、わが家の愛犬がぐずり出して相手していたせいでいつの間にか20人くらいまで減ってた。とりあえず藤原竜也の初期装備(ランダムで渡される武器)がしょぼ過ぎて泣けた。

それにしても、今にして思うとだいぶキャストが豪華。この映画で花開いた!って人も多かったんだろうな。藤原竜也、柴咲コウ、塚本高史、栗山千明…etc.凄いなあ。

ちょこちょこクラスメイトたちの平和だった時の回想も入るおかげで、それとなく各々の立ち位置が見えるのよかった。栗山千明を狙うボウガン野郎は私が頭かち割る!と思ったら全然自分で対処出来てた。柴咲コウ、許すまじ。

なんか知らぬ間に藤原竜也がボロッボロになってて笑ってしまった。あと安藤政信のマシンガンが無限中すぎて笑った。マシンガンなんてバイオの世界線でこんだけ使ったらすぐ弾切れ起こして詰むぞ。

泥臭く戦うメンバーが多い中で、塚本高史一派がゴリゴリに知能使って大人側に一矢報いようとするのが個人的に見ててすごく好き。彼らみたいな人ほど保護して良い教育受けさせてよりよい国にするために育てるべきなのでは。

もしこの世界に私がペロッと投げ込まれた日にゃどうすることも出来ずあっという間に殺されて死んじゃいそう。でも柴咲コウにだけは殺されたくないので、とりあえず彼女と鉢合わせたらたとえこちらの武器が鍋の蓋でも善戦する。キャプテンアメリカの如く投げつけてみる。

倫理観全部まるっと無視しているので善良な親御様方からしたら、「まー!!!うちのスネちゃまには絶対見せられないざんす!」って発狂しそうなテーマ。だがそれが良い。

意味無く殺し合いをさせているように見せて意外とそうでもなく、参加者である中学生側の関係図なんかも割とあったので薄っぺらくも感じず観ることが出来た。

ラストの北野武がマシンガンめっちゃ打ち込まれてるのに「痛てぇ…」って言って驚かすだけでなく大声張って電話したりしてて無敵感あった。

ちょこちょこ入る黒バックに白文字がなんか古臭いなーと思ってしまったのだけど、監督の作品的にそういう感じなのかもしれん。仁義なき戦いシリーズ見た事ないのでなんとも…無知で悔しい。

ラスト胸くそ。大人の趣味悪いお遊びに無理やり付き合わされてコレかよ。どうせこんな扱いされるならムカつく大人全員ぶん殴って蹴り飛ばして生きていこ!レッツ、アウトレイジ!!!

うーん、ラストいまいち。走れ。
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