RIO

ウィスキーのRIOのレビュー・感想・評価

ウィスキー(2004年製作の映画)
3.7
手垢が積もってそうな靴下の小さな町工場
働く人間と古い製造機械は元気がない
3人の従業員は殆ど話さない

ハコボの母親の墓石建立式のために弟エルマンがブラジルからやって来る

ハコボの弟に対するメンツで独身なのに自分は結婚したと言ってしまっていた
エルマンのいる間だけ妻の役をしてくれと頼まれた従業員のマルタ

化粧なんてしてなかったのに妻を演じようと美容院に行ったりハコボの家に来てそれらしくベッドをダブルベッドにしたり女性として少しずつ芽生えていく

毎日会話がないのに意志の通じ合う仕事仲間は家族のようなものなのかもしれないとか考えていたら切ない展開に

マルタとハコボが乗るエレベーター密室での距離
真面目過ぎなハコボの気持ちは目覚めるのか
プールサイドに置かれた結婚指輪
つまらない場所に居てつまらない顔をしている3人の男女

ハコボの元へ行く前の1人で乗る夜のバスと元から帰る1人で乗る夜のタクシー
マルタの気持ちなんかわかる 機械じゃないよね
微妙に動く心の動きを静かな描写ですがとても面白かった
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