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ゴーストワールドのtsubame737のレビュー・感想・評価

ゴーストワールド(2001年製作の映画)
4.0
遠征して鑑賞した甲斐があった。
30代男性としては激ハマりしなかったが、ティーンエイジャーの苦しさや愚かさや思いやりのなさは昔の自分にもあったので刺さる部分もあった。

鑑賞後、他の観客の会話が耳に入ってきた。リアルタイムで鑑賞した方には大変思い入れがあったらしい。本作は誰かにとっての人生ベスト映画になるポテンシャルがある

また、主人公たちの受けの芝居が大変良い。脇役の言動に対して、ある意味で目は口ほどに物を言っており、例えばシーモアへの留守番のシーンではイニードの不快感や妨害したい気持ち等が分かるのだ。

シーモアの前だけは胸の形が強調されたり、胸の谷間が見えるようなイニードの服装は彼女の背伸びなのだろう。普段の彼女の服装は年相応というか、幼いというか。シーモアは大人なんだから、イニードにのめり込むなよ。宮台真司と女子大生の不倫疑惑もこんな感じなのだろうか。

本作で気になったのは親の不在。イニードの父親と継母は登場するのだが、彼女と心理的に距離があり、存在も薄い。高校を卒業して、進学するでもなくダラダラしている設定において、親の登場は邪魔だからなのだろうか。
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