1970年代初頭のアメリカのニューシネマの作品群には、一時かなりハマった。
本作も数年ぶりに再鑑賞したが、ロードムービーの形を取りながらも二人の男の哀愁漂う雰囲気が良く好きな作品。
ジーン・ハックマンとアル・パチーノ共にクセが強めの役者さんなのに、本作では抑えめでそれがまたいいんだよなあ。
特にアル・パチーノは「ゴッドファーザー」や「狼たちの午後」や本作のように、まだ若い頃の作品のほうが個人的には好み。
コロラドからデトロイトへと向かう二人の男。広大なアメリカでありながら、決して風光明媚な景色なんかは登場せず、ただただ寂寞とした世界観。
終盤の公衆電話から噴水の広場にかけてのシーンが本作の白眉。今回再見して、噴水が子供の洗礼から来ているのだと気付いた次第。
こういった名作は数年おきにリピートしたいね。