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戦場のジャーナリストのmhのレビュー・感想・評価

戦場のジャーナリスト(2000年製作の映画)
5.0
ユーゴスラビア内戦の初期に起こった1991年クロアチア紛争が題材の戦場カメラマンもの。
連絡がつかなくなった夫を、ジャーナリストではあるけど取材には不慣れな妻が、現地まで探しに行くという実話をもとにしたストーリー。
戦地の乗り込んですぐの戦闘があまりにリアルで口閉じるの忘れるレベル。
曇り空、舗装されてない田舎道、あちこちであがっている火の手と黒煙。虐殺・レイプの痕跡があまりに生々しい。
出会うひとみんなに引き返せと説得されるんだけど、結局、ともに前に進んでいくことになるのは、妻や彼らが愚かという表現ではないように思える。戦場カメラマンたちにも、待っている人がいるというこの映画のテーマに沿った行動だ。また、それは作中のセリフにもあったように戦場カメラマンたちの願望の表れでもあった。
ラストのスライドは、亡くなった戦場カメラマンたちへ捧げられている。
戦場カメラマンが題材の映画は「地雷を踏んだらさようなら」「キリングフィールド」「サルバドル」と名作ぞろいなんだけど、これもすごかった。
テーマと内容が合致した名作だった。面白かった!
mh

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