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シッダールタのBaadのレビュー・感想・評価

シッダールタ(1972年製作の映画)
3.5
シッダールタというタイトルでもお釈迦様の生涯を描いた映画ではありません。ヘルマン・ヘッセの小説「シッダールタ」の原作にほぼ忠実な映画化で、釈迦と同じ名前、同時代のある行者の生涯を描いたフィクションです。

監督はアメリカ出身のコンラッド・ルークスですが、撮影はインドで行われ、出演も主にボリウッドの俳優さんたち。

主演のシャシ・カプールはラージ・カプールの弟で、妻がイギリス人。マーチャント=アイヴォリーの映画にも出演していましたがボリウッドでも活躍、遊女役のシミ・ガーレワールはイギリス育ちのボリウッド女優です。

傑作という程ではありませんが、ボリウッド映画と比べて描写がストレートなことと、この時代のインドで制作された映画が日本で公開されることは珍しいので、一見の価値はあります。

(ビートニック映画祭にて2 2014/8/31記)

付記:もし、ヘッセの原作でインドで撮るなら、『シッダールタ』ではなく『知と愛』か『ガラス玉遊戯』の方が面白くなりそうだと思います。
特に後者、アヌーラーグ・カシャップかその周辺の監督で少し改変した上でNetflixドラマ化したら受けそう。
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