メタ壱

大怪獣東京に現わるのメタ壱のレビュー・感想・評価

大怪獣東京に現わる(1998年製作の映画)
4.1
ある日突然、東京に巨大な怪獣が現れた!
壊滅状態に陥る東京から少し離れた福井では、テレビの向こうで起きている非日常的な出来事と目の前の生活の間で少しずつ混乱してゆく人々の生活があった…というお話し。

子供の頃にレンタルビデオ店で見かけて、“怪獣が登場しない怪獣映画”っていうキャッチコピーに惹かれ気にはなっていたけれど結局観る事はなくて、それから時を経た今鑑賞!

怪獣の姿を登場させない事による予算削減のコメディ映画!だと思っていたけれど、実際は極限状態が迫ってくる中での人間模様を描いた人間の本質に迫る秀逸な作品でした。

コメディチックに見えるシーンも、実際にこんな事が起きたら人間ってこうなりそうって感じでそれもリアル。

政治ではなく人間模様を中心とした『シン・ゴジラ』の地方版の様な前半。
そして後半からは徐々に人間の本質に迫ってゆく哲学的な展開と描写。
キワモノ映画の様でいてとても深い作品だと感じました。

価値観の崩壊と再生。

他の怪獣映画では描かれない、これもまた一つの怪獣映画だと思える作品でした。
メタ壱

メタ壱