店長

ノッティングヒルの恋人の店長のレビュー・感想・評価

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)
4.5
この映画を評価する言葉の多くを持ち合わせていない事を後悔するぐらい良い映画だった。

ラブストーリーなのに随所に面白い描写がありすぎて、シンプルにフフッって笑ってしまう。絶対これ映画館で耐えられない笑い起きてたであろう、面白さが。

話自体はきっかけ自体は唐突な気はするが、恋愛の本質はそのような気もするのであまり気にならなかった。それよりも丁寧に一般書店店長と、有名女優のギャップや世界の違いをちゃんと見せているシーンが多く、かつその描写も美しかった。

例を挙げるのであればデートで映画を見ているシーン。彼女に恋人が居るのを知ってしまって落ち込んだ気持ちで彼女の出演している映画を観るシーン。彼女の存在が遠い存在であると描く上でこの上ない描写であると感じた。

再開時に俳優に「過去の男」と言った事についても、タッカー(主人公)にとって緩和と緊張の繰り返しで苦しいと思わせるほどの十分すぎる一般と映画業界のギャップを感じさせるし、それでいて、最後のシーンはタッカーが有名女優と同じステージに到達しつつあるような描写だったので素晴らしかった。

家族が頻繁に出てきているのもちゃんと活用されていて、無駄な描写など1個も無い、極めてロジカルで美しい映画だった。

これほどの映画はそうそう出会えない、最高の映画のひとつだった。
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