健一

黒いジャガーの健一のレビュー・感想・評価

黒いジャガー(1971年製作の映画)
3.0
1971年 🇺🇸映画 カラー作品。

第44回アカデミー賞
歌曲賞 受賞。

恥ずかしながら初見。有名な作品なのに。
2000年のリメイク版は劇場にて鑑賞済。

60〜70年代に大流行した『ブラック・パワー・ムービー』(黒人を肯定的に捉え 黒人の観客達の為だけに作ったような映画)の代表的な作品。
公開から50年近く経った今でも多くのブラックピーポーから支持されている娯楽作。
『賞なんて関係ねェ!面白けりゃいいんじゃ!』的なB級作品。
作品うんぬんより そのスタイル、劇中のテーマ曲のほうが印象に残っているのが いかにも大衆映画らしい。

NYの私立探偵シャフトはハーレムのボス バンピーの手下に襲われる。
バンピーはシャフトに誘拐された娘の救出を依頼する。
誘拐したのは対立するマフィアの仕業だった。
シャフトは多額の報酬で依頼を受け マフィアのアジトへ潜り込んでいく。

なにより劇中を色取る70年代のレトロなニューヨークを存分に堪能できるのが今となっては素晴らしい点ではないか。
シャフトを始め 大都会NYに しがみついている黒人達の貧しいがたくましく生きている姿に 当時の黒人観客層は興奮したのでしょうね。
そして黒人私立探偵シャフトが白人の刑事達、イタリアンマフィア(イタ公)達に一歩も引けを取らず立ち向かっていく様が なんとも痛快!
腕っぷしは大したことないが 口は達者。仕事はほぼ完ぺき。
そして・・・super SEX machine。(笑)
真っ昼間の仕事中でも御構い無しです!
誰もが憧れる等身大のヒーロー という点が当時 貧困層の黒人達にウケたのだと思います。
この作品。日本ではヒットしたのかな?
高度成長期の勤勉な当時の日本人はこのSEXマシーンをどう捉えたのだろう?

『今 観ても全く色褪せない。』とまでは正直言い切れない。
痛快とは言え B級感はやはり拭えない。

ラスト(というか終わり方)はコレ、どうなんだろう?
『えっ? ここで?』と思いながら流れるエンドクレジットを見つめていたのは私だけでしょうか・・・


😷コロナパンデミック中に鑑賞😷
健一

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