Chiyo

赤ひげのChiyoのレビュー・感想・評価

赤ひげ(1965年製作の映画)
4.6
いつまでも色褪せない世界に誇れる邦画!!黒澤映画の中でも断トツ好きな作品となりました( ๑॔˃ ॢ‧̫˂)ॢ.
後半、涙なしには観れません!!嗚呼、、なんと素晴らしき哉…
余韻に浸って嫌いな夕闇にも埋もれてしまいたい!!!!!

江戸時代後期の享保の改革で、徳川幕府が設立した無料の診療所〈小石川養生所〉が舞台となる山本周五郎原作品。そして黒澤映画最後の白黒作品。
見逃すべからず!!!!!

時に頑固で横暴だと言われる事があっても、実際は自分に厳しく非常に謙虚で、類稀な洞察力と確かな医師としての技術を持つ三船敏郎演ずる赤ひげ先生。
「医術など言っても情けないものだ。医者にはその症状と経過はわかるし、生命力への多少の助力をする事は出来る。だがそれだけのこと。現在我々に出来る事は貧困と無知に対する戦いだ」

養生所に新たに派遣された見習い医師の保本(加山雄三がこんなに男前だったなんて(⊙⊙)‼)。初めは赤ひげに反発していたが、そこで人々と触れ合い、医師として人間として何かが芽生えていく( o̴̶̷᷄⌓o̴̶̷̥᷅ )
インテリを気取っていたはずが、初めて患者さんの死に向きあい逃げ出してしまい、初めて手術に立ち合えば気を失う。そして初めて自分が受け持つ患者、おとよ12歳。この後半のおとよ絡みのストーリーでの登場人物たちの心の描写が秀逸過ぎます。このおとよはドストエフスキー「虐げられた人々」のネリーがもとになっているとのこと。
そしてここで7歳の男の子が登場するのですが、この子がまた凄い!!!
おとよとこの男の子のシーンは名シーンです!!!!!
まさに〈自分が誰かに優しくすれば、その誰かもまた誰かに優しくするかもしれない〉って「きみはいい子」じゃないけど、優しさの伝播を届けてくれました。゚(。pдq。)゚。ウルウル
あぁ、とにかく良かった!!!!!
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