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『コード・アンノウン』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

3.9
 女優のアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)は、恋人ジョルジュの弟ジャンの突然の訪問を受ける。実家の農家を継がせようという父に反抗して家出してきたという。女優の仕事に追われるアンヌは適当に聞き流し、合鍵を渡し自分の部屋で待つように言って別れる。アンヌの素っ気ない反応に強い不満を感じたジャンは、彼女が買い与えたパンの包み紙を、路上に座るホームレスの女に投げつけた。それを見て憤った黒人移民アマドゥがジャンを捕まえ、女に謝るよう要求するが、やがて口論から乱闘に発展し、警察を呼ばれる騒ぎになる。このフランスのしがない通りでの100mにも満たないやりとりに多くの人間が介在する。今作はオーストリア時代の群像劇『71フラグメンツ』と同工異曲の様相を呈す。主人公のジュリエット・ビノシュは、『ファニー・ゲーム』以来の上流階級の女性として登場する。彼女は実際の職業さながらに女優を演じ、一定の富と名声を得ている。一方で恋人ジョルジュの弟ジャン、物乞いの女、黒人青年アマドゥは完全なる労働者階級としてラベリングされる。

 これまでのハネケの映画の中でも、階級や貧富の差、人種差別の問題が頭をもたげていた。『セブンス・コンチネント』では移民の核家族がクローズ・アップされ『ベニーズ・ビデオ』では裕福な一人っ子の少年が少女を衝動的に殺してしまう。『71フラグメンツ』ではオーストリアに亡命した少年が富裕層の夫婦に引き取られるが、学生の暴挙により母親は幼い少年を残し天国へと旅立つ。『ファニーゲーム』では2人の青年が、ブルジョワジーの別荘を襲い皆殺しにした。今作もハネケの根底にある階級間闘争の側面は否めない。恋人ジョルジュの弟ジャンの告発は我々観客から観て実に真っ当なものであるにも関わらず、警察の見立てでは彼ら3人の証言よりも、皮膚の色やビザの有無がモノを言う。それは中盤の物乞いの女の飛行機での強制送還の場面と黒人青年アマドゥの拷問場面に象徴される。アマドゥはアフリカ移民の子であり、家族はそれによる様々なストレスを抱えている。彼の母親は身の回りに起きる問題を全て自分たちが移民であるから起きたものだと決めつけ、白人に責任を求める原理主義的な思想に陥る。そのためアマドゥが白人の女性と付き合っていることも、母親は快く思わない。

 物乞いの女もまたルーマニアからの不法移民であり、彼女がジャンと黒人青年アマドゥの口論に巻き込まれたくなかったのは、警察に身元がバレれば、ルーマニアへの強制送還を避けられないからである。女優であるアンヌにとっては、恋人ジョルジュとその弟ジャンの近況くらいがせいぜい入ってくる知識であり、更に末端の物乞いの女の強制送還や黒人青年アマドゥの境遇などは情報として入ってこないし、自ら知ろうとも思わない。けれど我々観客にはアンヌだけではなく、彼らの境遇がアンサンブル・プレイで均等に情報として提示される。その状況をもってしても、果たして彼らを見殺しにすることは出来るのだろうか?共犯関係を丁寧に綿密に作った上で、ハネケはアンヌに対し、ある突発的な暴力の犠牲になることを強いる。映画は前半、今作における監督が女優の彼女に「君には死んでもらうことにした」と呟く場面がある。それがクライマックスに突然なんの前触れもなくテロ行為として起こる。映画は冒頭部分とクライマックスに、聾唖の子供達がジェスチャーのクイズをする様子を映し出す。無知による排除を皮肉る物語は、1本の線に束ねないまま唐突に終わりを迎える。
好きなシーンは2、3個

聾唖の子供のシーンが最初と最後に置かれてることから、この映画のテーマがコミュニケーションであることは推察できるものの、群青劇があまりにもランダムにそして唐突に切り替わるから集中力がもたなかった

最初の物乞いの女の人のくだりはかなり面白かったけど
のんchan

のんchanの感想・評価

3.9
ミヒャエル・ハネケ作品鑑賞5本目。
日本では未公開だったんですね。
ハネケは理解に苦しむ内容が多いものの、今作はまた変わっていた。
幾つかの物語があり、それぞれのシーン(1〜3分程度)が終わると暗転し、また別の話へと変わる。技法が独特のため、観る人によっては戸惑って難解と感じてしまうかも?しかしそれらの話は何処かで繋がっている仕掛けになっている。私はとても新鮮で面白かった。


OPは聾唖学校でのシーン。1人の子が皆の前でジェスチャーをする。それを必死に考えて答えを探す子供たちの表情が良い。
EDでもまた違う子供が真剣に身振り手振りで表現していてアートのよう。

アンヌ(ジュリエット・ビノシュ)は女優。恋人ジョルジュは戦場カメラマンでコソボから帰国する。その間にジョルジュの弟ジャンが農家を継ぎたくないと田舎から家出してアンヌたちのアパートを訪れる。今どきの若者と父親の関係。

ジャンが不貞腐れて街中で物乞いのマリアにゴミを投げ付ける。それを見て憤った黒人青年アマドゥがジャンに謝れと諭すが殴り合いに...警官が中に入るが悪くないアマドゥが手荒く扱われてしまう。マリアがその場から逃げようとしたのは不法入国していたから...

アンヌを中心とした5人の日常がそれぞれ断片的に描写され、アンヌに直接的、間接的に関わってくる。
日常で何気なくとっている行動ですら、相手によっては差別や偏見、人種や貧困に関わっているかも。そこはフランスらしく、移民たちの不安、生き難さも日常の中にある。

人種だけでなく、恋人関係でも微妙な"言葉と心のズレ"が起きたりする。アンヌとジョルジュの些細な喧嘩から、お互いに発見があり良い方向へ向かうのが良かった。
ジョルジュの写す顔写真にはそれぞれの心が写っていた。

断片的な映像を意図的に羅列したことで、返ってハッと理解に繋がるように思えた。
難しいようでとても丁寧な作りとさえ感じられた。

敬遠せずにぜひご覧になってみてください。

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