ちちゃんちちゃんち

ザ・ガーデンのちちゃんちちゃんちのレビュー・感想・評価

ザ・ガーデン(1990年製作の映画)
3.5
私はこの空虚を、過ちの荒野を君と分かち合いたい。この始まりからしてやさしかった
撮られることを拒否する"普通の人々"と、愛を繋がりを、観客の中に残そうとするかのような彼ら。たまらなく生きている、花も海も 朝4時に繋がれた手、って字幕は祈りだよ 拒絶と受容の繰り返し、ティルダ=女性が消費されることと
カードの日(この場面だいすき)とピンク令、世界に存在するありとあらゆる取り決めとか、前提とか、そういう枠をとびきり冷やかしているね 
水は洗礼、炎、揃いの聖痕、海、むしられた羽、円環のイメージ 輪廻、とかよぎるけど基督教はただの復活だっけ おやすみのあとにおはようがあっても無くても、いいと思った。

はじめてのデレクジャーマン、いきなりのコラージュ、文法もなにもまだわからないけれど、きっと彼の映画はどこまでいっても庭の中で完結するくらいプライベートなものなんじゃないかな 同性愛というテーマに限らず 万物が個人的なもののひとつとして収束していく感覚?
メイキングも併せて。字幕にいちいち引っかかるけど手助けになった コントロールされたカオス、受け身の神、女装家のマグダラのマリア=イエスもまたゲイである、天国と楽園と庭