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荒野の七人のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

荒野の七人(1960年製作の映画)
4.0
ユル・ブリンナーが黒澤明監督の「七人の侍」に惚れ込み、翻案権を買い取って、舞台を西部開拓時代のメキシコに移してリメイクした傑作西部劇。
「大脱走」と並ぶ、ジョン・スタージェス監督の代表作。
原題:The Magnificent Seven (1960)

メキシコの寒村イスカトランの村人は、毎年収穫期になると襲われる山賊一味を追い払うために、ガンマンを七人雇う。

~七人のガンマン~
・リーダー格のクリス(ユル・ブリンナー)
・拳銃稼業から足を洗おうとしていたヴィン(スティーブ・マックイーン)
・農民の出で、ガンマンに憧れる無鉄砲な若者チコ(ホルスト・ブッフホルツ)
・メキシコ人とアイルランド人の混血で、子どもたちに好かれるオラリー(チャールズ・ブロンソン)
・神経をする減らしている賞金稼ぎのリー(ロバート・ヴォーン)
・金鉱探しに熱心なハリー(ブラッド・デクスター)
・ナイフ投げの名手で、クールなブリット(ジェームズ・コバーン)
と、個性的なメンバーが集合。

なお、主演、共演者は、選択権を委ねられたユル・ブリンナーが選んだとのこと。
外に、人間味も感じさせる山賊のボス、カルベラ役に、ブロードウェイ出身の実力派、イーライ・ウォラックを起用、
チコと恋仲になる村の娘ペトラ役のロゼンダ・モンテロスが華を添える。
「七人の侍」と人物描写などを比べてみるのも、楽しみの一つ。

「持ち家も妻もなく、子どももなし。先の見込みもなし。
何か言い忘れた?
ああ。心安らぐ場所もなし。頼ってくれる人も、尊敬する相手もなし」

「長老は正しい。勝ったのは農民だ。俺たちは負けた。いつも負けだ」

最後の決闘まで、全く緩みのない展開で楽しめる。
エルマー・バーンスタイン作曲の軽快な音楽も作品を盛り上げる。
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