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DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見るの8bitのレビュー・感想・評価

4.2
*音楽映画⑩番勝負*⑧本目

当時、宇多丸さんのラジオとかで凄い盛り上がっていて、メンバーの名前もほとんど知らない状態で観に行きました。
AKB自体もこの頃が一番盛り上がっていたんじゃないかな。

そんな門外漢な私が観ても、これは抜群に面白かった。
もうね、冒頭の被災地ライブで集まった小さい子供たちが笑顔で歌ってるシーンだけで目頭熱くなりましたよ。
まず前半のハイライトともいえる総選挙がとにかくスゴイ。
ステージ上で目が完全にイッちゃっている前田敦子と舞台袖でせきを切ったように号泣する大島優子などなど、凡百のドラマでは味わえない凄い場面の連続です。

そして西武ドームでのライヴ。
あのバカでかいステージセット(ステージ上に校舎が建っている!)が圧巻ですが、それ以上に舞台裏が壮絶。
戦争映画並みの修羅場をこんなところで拝めるなんて夢にも思いませんでした。
極度の緊張とプレッシャーで壊れた前田敦子。それをフォローする大島優子までもが過呼吸を発症する場面は背筋が凍るような戦慄を憶えました。
良くも悪くもインパクトの強いシーンが前半に集中してしまっているので後半の息切れ感が惜しいですが、アイドルグループを舞台とした、極上の青春ドラマとして見応えは充分。

アイドルエンタテインメントの光と闇をここまで赤裸々に映し出した例は少なくとも日本ではなかったのではないでしょうか。
そういう意味でもドキュメンタリーとしての価値は十二分にあります。
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