AKBドキュメンタリー第2弾。
AKBのMVを多数手がける高橋栄樹監督にチェンジ。
第1作の流れで、もしくはアイドルのドキュメンタリーだと思って観るととんでもないことになる。
アイドルという良くも悪くも”嘘の塊”、その奥に突っ込んでいく。
AKB選抜総選挙の裏側では追い込まれて精神に異常をきたすメンバー達。
若い女の子に評価と責任を過剰に押しつけているのだからそうなるのも当然。
西武ドーム3daysライブでは裏側で過呼吸が続出しバタバタとメンバーが倒れる。
これは管理側の問題で、メンバーにとっては強行スケジュールを課し、スタッフは準備不足で何も把握していない、その結果こんな地獄になってしまった。
総選挙の舞台上で2位になったのに陰を一切見せなかった大島優子。
西武ドームで絶対動けないように見えるのに「フライングゲット」の際、立ち上がって踊りきったプロ根性?アドレナリン?とにかく凄まじいポテンシャルを持つ前田敦子。
この2人は尊敬しないとおかしい。
そういう陰の部分だけで終わらせることなく、こうしたことがあってもアイドルが存在しないといけない理由も被災地ライブという形で提示する。
ただやっぱり、この作品だけを観ると大人たちの言い訳に終わってる気もしないでもない、本人達が選んだ道とは言え。
スゴく良い商品を産み出してるブラック企業みたいな感じ。
言っても公式ドキュメンタリーですからねこれ。
見せる誠実さ、見せたことによってうまく隠してる部分の黒さ、そしてそこまで見せることでさらに客の心を掴む戦略。
多様に語れる作品ですね。
あと女の子達にはとにかく敬意しかない。