海風

風が吹くままの海風のレビュー・感想・評価

風が吹くまま(1999年製作の映画)
4.4
もう言うことないですよ。最高の映画です。
『桜桃の味』は ’生’ について描かれていた。生命の恵みを感じ、生きることへの美しさを表現していた。
この作品は ’死’ について。死ってそもそもなんだろう、死も生きることと同じように美しくて尊くて、素晴らしい。

主人公はさ、仕事のために人の死を待ちわびていて、死というものを軽視してたんだよね。
だから、ラストシーンはそんな尊い生命に対しての謙虚な気持ちの表れなんだと思う。「生命のドキュメンタリーを自然のまま受け容れよう」そういう監督のメッセージを感じました。
生と死が交差してる、とても神秘的な作品だったかな。
情景がもう好きすぎる。
このスクリーンの大きさで、ピンポイントで分かりやすく映すのではなく、魅力的に尚且つ目がいくように映すことができるセンスと技術よ。
一つのスクリーンで、道と山の対比がとっても美しい映画だと思いました。
海風

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