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ヴィレッジのCのネタバレレビュー・内容・結末

ヴィレッジ(2004年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

19世紀のアメリカ。自給自足のその村は周囲を深い森に囲まれ、孤立してはいたけど村人は互いに助け合い、年長者は若者を導き、子は親を尊敬し、慎ましくも美しい暮らしぶり。

でも「森に入っちゃダメ」と云う掟があるのは、森には「その名を語ることさえ許されないレベル」の怪物が棲んでいるから。でも年長者がそういうんだからきっといると信じ、掟は守られて暮らして来た。

だけどついに怪物が村を襲い、村人たちは超パニック。一番驚いたのは年長者たち。だって怪物はウソだから。自分らが演じてた芝居だから。

実はこの村、広大な私有地の中にあるコミュニティー。普通に現代の話。年長者たちは全員、犯罪者に家族を奪われた過去があり、カウンセリング治療中に出会い、私財を投げ売って村を作り、犯罪のない理想郷を築いて暮らしてたってわけ。

村を囲む広大な森は野生生物保護区として出入りがないよう監視されていて、重傷を負った恋人を救うための薬を買いに森を抜ける決心をする盲目の少女アイヴィーが目指した「町」がその事務所。

怪物の正体は村の少年ノア。偶然見つけた怪物の衣装を着てみたら村人がキャーキャー言って盛り上がったので、大好きなアイヴィーも喜ぶかと思って森の中を追い掛けて行ったら、「怪物は俺らの芝居だから安心して行け」と言われていたアイヴィーに死ぬほど驚かれ突き飛ばされ穴に落とされ死亡する。

帰還したアイヴィーに「(いないはずの)怪物を殺した(つまり村の誰かに襲われて、そいつを殺害してしまった)」と報告された年長者たちが、死んでいるノアを発見。「ノアを殺した怪物はアイヴィーに退治された」と云う話をでっち上げる。

村の秘密を少し知った全盲の少女によってもたらされた平和と、「怪物マジだった」「やっぱ森に入ったらダメなんだ」「年寄りの云う事聞いてりゃ間違いねえ」と盲目的に納得する何も知らない村人たちによって、村の生活はこれからも続いていくのでした。

ちなみに今回のシャマランは「あっち向いて新聞を読んでる管理事務所の上司っぽい人(ガラスに顔が映ってる)」でした。
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