ShinMakita

灰とダイヤモンドのShinMakitaのレビュー・感想・評価

灰とダイヤモンド(1957年製作の映画)
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☆俺基準スコア:2.8
☆Filmarks基準スコア:3.9



1945年春。ポーランド亡命政府は、自国がソ連共産党支配となることを防ぐため国軍兵にレジスタンス活動を命じていた。青年マチェクと元士官のアンジェイもこの活動に従事するメンバー。ある時2人は町に派遣されてきた党委員会書記シュチュカ暗殺を命じられるが、誤ってセメント工場の労働者を殺害してしまう。次のチャンスは、市長主催のパーティーに出席するためシュチュカがホテルに泊まるときだ。シュチュカの隣室に部屋をとり待機するマチェクだったが、バーの給仕クリスティナと恋に落ちてしまい…


「灰とダイヤモンド」


アンジェイに叱咤されながらも、愛を知ったことで暗殺を躊躇うマチェク…激動の時代のなかでは虫のように小さな存在だった青年の愛と死を描いた作品。ワイダ監督の代表作です。

戦争中も戦後も、若者は利用されて捨てられるだけという哀しいテーマですね。ドイツとソ連という2国に利用されつづけるポーランドを憂う映画とも言えます。「地下水道」よりは地味だけど、冒頭の間違い暗殺のシーンの構図などノワール・アクション映画の側面もあり、また一夜の恋物語の顛末でもあるから青春ラブストーリーとしても楽しめました。
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