オーウェン

ワンス・アンド・フォーエバーのオーウェンのネタバレレビュー・内容・結末

2.6

このレビューはネタバレを含みます

戦争シーンの迫力は中々によい。まあ少々のリアリティはかなりツッコミ所ありますが。
大事なのはアメリカにとって唯一の敗戦となった、ベトナム戦争を題材にしたということ。

当然アメリカの弱い部分が必然的に出なければならない。
だが序盤から家庭的過ぎるほどに理想の父親のようなメル・ギブソン。
さらには愛国心ありありでアメリカ万歳を詠い、まるで軍人の鏡のような存在。

たびたび写るアメリカ国旗といい、なぜ製作者はこうも美化したがるのかが分からない。
これがベトナム戦争の真実であれば、捻じ曲げたアメリカの理想を国民に押し付けているとしか思えない。
ちょうど公開時期が911に関わっていたのも偶然とはいえない筈。

敵軍からの視点も何とも薄っぺらい描写。
両者の視点を描きたいなら勝手に良し悪しをつけるべきではない。

最後にアメリカ国旗を燃やしたり破いたりするベトナム人の画が描けない製作者には、反戦映画など作る気など毛頭ないのでしょう。
戦争を煽っているとしか思えないのが悲しいかな残念。
オーウェン

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