うどん

メメントのうどんのレビュー・感想・評価

メメント(2000年製作の映画)
4.0
公開当時「記憶が10分しかもたない主人公」っていう設定がおもしろいなってのと主役がかっこいいなという理由で鑑賞した思い出深い作品。
今回のリバイバル上映をノーラン監督作祭しながら待ってました。

当時、話の筋を理解できず、今回も23年ほど経ってるので、すっかり忘れてて、またしても理解しきれず。
「フォロウィング」では全編モノクロ、本作は回想の1部がモノクロで「オッペンハイマー」に近い構造でこの時からだったんだなと。

【ここからネタバレ】
しょっぱなからクライマックス!
時間が逆行してストーリーは進むのだなと観客に理解させる。ここからノーラン監督、得意の時間軸操作が始まる。

こちらもレナード同様に彼のポラロイド写真とメモ、タトゥーを頼りに謎解きに必死になっていくんですよね。
途中から登場人物すべてが信じられなくなってくるので余計混乱してくる。

1番ひどいと思ったのはナタリーがレナードをわざと怒らせて殴らせて、しばらくしてまた自宅に戻り「彼の取引相手に殴られた」と偽装した場面。記憶障害を利用してて人間の恐ろしさを感じた。
あと書き留めようと必死なレナードもよかったし、筆記用具持ち去っておくナタリーは鬼畜。

主人公に感情移入たっぷりなのでラストのテディからの種明かしも「こいつは信用できない」としか受け取れず、最後までレナードを信じてた。
まさか、意識的に自分に不都合なことを記録しないなんて…!それになんで「リベンジしたぜ」的なタトゥー入れないのか疑問だったので、それもレビューを読んで納得。

この置いてかれる感じがノーラン節よね。完璧な考察できずに「わ〜…」って楽しむものだと思ってるのでこれでいい。
あと、ひたすらにかっこいいガイ・ピアーズの肉体美も堪能できます!ずっとかっこいいです!

「オッペンハイマー」観て気になった人、往年のノーラン監督ファンはもちろん、是非!
1週間限定上映で短いのでお早めに!
うどん

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