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蘇える優作〜「探偵物語」特別篇のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.0
【解説】 
「大きい人だ。手足が長く、しなやかで、それでいて強靭で・・・。ライフルやマグナムが彼のためだけに作られた凶器に見える。いや、それ以上に彼の肉体そのものが鋭利なナイフのようにスクリーンに突き刺さり引き裂く。「最も危険な」男、松田優作。(~“秘蔵・優作メモリアルフィルム”より) 
「遊戯」シリーズでシビレさせ、リドリー・スコット監督作品「ブラック・レイン」では世界をシビレさせた松田優作。そして傑作シリーズ「探偵物語」が竹中直人のナレーションで綴る“秘蔵・優作メモリアルフィルム”収録の特別篇として蘇った。松田優作の魅力の原点に迫る、ファンにはたまらない貴重な作品である。 

【ストーリー】 
●第1話「聖女が街にやって来た」 
工藤は、シスターから教え子・夏子が盗んだハンドバックを内密に返してほしいと依頼されたが、すでに持ち主は殺されていた。工藤とシスターはヤクザと警察から追われながら夏子を探すが・・・。 
●ベストセレクション「探偵物語」予告篇傑作選(第7話・第18話・第19話・第20話・第22話・第27話) 
●第5話「夜汽車で来たあいつ」 
福井の田舎から田村という男が工藤を訪ねてきた。妹を捜してほしいという田村だが、自らガンに冒されていることを知り、田舎で5000万を横領、それを唯一の肉親である由美に渡そうとするのだが…。 
松田優作没後作られたメモリアルムービー。
主な内容は、松田優作の代表作「探偵物語」から、第1話と水谷豊と共演した第5話。「遊戯」シリーズや「蘇える金狼」ではゴリゴリのハードボイルドをやってきた松田優作が、お茶の間にもハードボイルドを浸透させるために選らんだキーポイントが「ハートボイルド」。つまり仲間との絆を大事にし、敵に自分の弱さを悟られないための軽口を忘れず信念を貫く、日本人に伝わり易い独自のハードボイルドは、後に「ルパン三世」「シティハンター」に影響を与えた。またドラマ離れしたスラップスティックなカーチェイスやアクション、そしてあらゆるパロディや遊び心満載の予告編は、若者を惹き付ける新鮮なものが、あった。
松田優作の代表作の名シーンを絡めて、「俳優は感覚を鋭敏にしなければ良いものは作れない」などの名言から、松田優作の人間性や魅力を解き明かした松田優作入門編という感じのメモリアルムービーです。
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