カッパロー

欲望の翼のカッパローのレビュー・感想・評価

欲望の翼(1990年製作の映画)
4.4
漢の格好良さって,これなんじゃない?

ウォン・カーウァイ作品は2作目。1作目に観た『今すぐ抱きしめたい』と同じく,太く短く鮮烈に生きる漢の生き様を描いた映画。

主人公のヨディは女を幻惑し,生きたいように生きる。仕事はしないが,母を探すという想いのもとすべてを捨ててフィリピンに向かうなど,芯は決してブレない。長年追い焦れてきた実の母親に面会を拒否されようとも振り返ることなく気丈かつ足早に立ち去る。

ヨディは女を振り回すけど,決して振り回されない。かといって薄情な遊び人というわけではなくて,彼は彼なりに大切に思っている。女との1分間は忘れない。

格好良い。タイドやサブなどの助演男優たちも含めて,とにかく格好良かった。自分の中にないからこそ,こういった一瞬の煌めきに憧れるよね。しびれる名作。
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