Omizu

わたしたちの宣戦布告のOmizuのレビュー・感想・評価

わたしたちの宣戦布告(2011年製作の映画)
2.5
【第84回アカデミー賞 外国語映画賞フランス代表】
俳優としても活躍するヴァレリー・ドンゼッリの監督第二作。セザール賞では作品賞など6部門にノミネートされたが無冠に終わった。

うーん、やりたいことは分からなくもないが薄っぺらい。監督のヴァレリー・ドンゼッリと元パートナーの実話をそのまま映画化したという事実はスゴい。

でも夫婦の話なのか、子供の難病の話なのか焦点が定まらないまま最後まで進んでしまい、結局どちらの物語にもなり得ていない。

なんとかポップな音楽使いで新味を演出しようとしているが、物語が薄いのにそんなことをされても軽薄さだけが目につく。

夫婦が難病を乗り越える、という話にしては夫婦があまりに軽く無責任。子供の話にしては彼の視点がなく客観性に欠ける。

夫の母親に同性パートナーが普通にいる感じはフランスっぽくていいなと思ったが、セリフでやけにマイノリティを揶揄する言葉が多いのが不快だった。「息子が障害児で黒人でゲイだったら最悪ね」とか冗談なのは分かるがあまりにも不快。

ちょっとこれはいただけない。
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