千年かけても逢いたい人がいます
かつての大女優、藤原千代子のドキュメンタリー制作を依頼された立花は歳老いた千代子さんに会いに行く。そして、千代子が自身の過去を語るのだった。
まるで虚構世界に生きている。自分だった時はなく彼に人生を賭けて生き続けてきた千代子に少し恐怖を感じるが同時にそれが"藤原千代子"という女性なんだと思った。
あの人を追う千代子はまるで夢の中で恋をしたあの人、だけど夢から覚めると忘れたくなくてもあの人の姿、話し方まで思い出せなくなってしまうみたいな感覚に陥った。
切ないラブストーリーなのかと思っていたら最後に千代子が放った「だって私、あの人を追いかけてる私が好きなんだもの。」という言葉を聞いた時、衝撃で身体中に痺れが走った。ゾッとしたのを忘れられない。だけど千代子の生き方が好き。彼に逢いたくて追いかけてる姿はとても切なくてロマンチックだと思いました。
