たった1時間半で、映像的にもストーリー的にもこんなに終始見ている間ワクワクする作品はなかなかない。ほんとにこんなに素晴らしい作品を作った監督が早くして亡くなってしまったのがほんとに惜しい。
どこまでが真実でどこまで、どこまでが虚構なのか。これは、千年の呪いを受けた女性の話なのか、顔の見えない想い人のメタファーとしての映画に対する女優としての生き様の話なのか、どちらもなのか、どちらでもないのかどこまでも考えられるのが素晴らしい。
個人的には、最後のセリフが好き。結果ではなく過程を肯定されている、人生論を説かれたようで好きだった。
加えてこれが、もし千年続く呪いの話だとしたら客観的に観ればどうしょうもない憂鬱になるような話であるように感じるが、彼女本人がその過程を楽しんでいるとしたのならそれはすごい幸せな話であるようにも考えられる。