サッチャー政権下のイギリス社会を背景に隣人や近親者と言った身近な存在との経済的格差を基にした断絶が描かれるあまり気持ちの良くない話。労働者階級はある程度の自由を確保した自らの生き方に一定の幸福を感じながらもやはり金銭的理由で結婚し子供を作る事を躊躇い職にすらつけない者を嘲笑い、労働者階級からつま先だけ飛び出た下流中産階級は真の中産階級の暮らしぶりに憧れつつ果たせない捌け口を労働者階級に押し付け、上流中産階級はポッと出の下流中産階級に格の違いを見せつけながらも雲の上の上流階級には背伸びしても届かない現実の中でもがき、老人は「私の人生に幸福な瞬間は無かった」と薄れゆく記憶な中で自らの人生を嘆く。高望みの背比べは観ていてダサくて仕方ないが、そんな自分も金銭的な理由で余生の全てを諦めているのだからもうどうしようもない…。来世は金銭的価値で人間性を図られない社会に生まれたい、10年に1回くらい革命でも起きればいいのにね。姉ちゃんのキンキン声がうるさ過ぎて殺意。
