なんかだいぶ落ち着いたとゆーか（＝面子的にも）、トップクレジットは高倉健に替り、んで彼はしがない的屋稼業、でも最初から藤純子とは夫婦の間柄でしかも子連れ…だという。彼女の兄貴（天津敏）とひと悶着ありつつの駆け落ちの身の上で、で結局苦労が祟ったのか藤純子は中盤で死んでしまい…と、ちょっと（いやかなり）湿っぽい話でもあります。ただ、その分（とゆーか）大いに人情ものとして面白く観れる方の任侠ものではありましたかね（ゆーてまあオーソドックスな話かとも思いますが）。藤純子と入替りに出て来る浜木綿子の人情味も有り気っ風も好いキャラが魅力的でしたね（＋多分に高倉健との関係性が気になる様な感じでありつつも最後までどーにかなったりしないいじらしさなんか特に）。天津敏も悪役ながら（コレまた）筋は通った任侠で、逆に極悪な遠藤辰雄の名人芸や、汐路章だってまたカタコト中国人の（一種の）コメディリリーフ、そして貫禄十二分な嵐寛寿郎とかも含めて、諸々とごく非常に手堅い任侠映画だったかと思いますね。悪くないです。
モチロン、高倉健だって全然好かったと思いますよ。彼に関しては鉄火場よりはこーいう人情味溢れる（人間らしい）シーンが少なからず在った方が好い感じの任侠映画になるかな、とも（⇒一方で、ヤクザ的な凄みを効かせるシーンのごくアブナイ感じだって、いつでも非常に素晴らしいのですケドね）。
