爆裂BOX

豚人間の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

豚人間(2008年製作の映画)
3.4
ライブツアーに出掛けたバンドメンバーたちの乗る車が田舎道で子供を轢いてしまう。慌てた一同は外に出て確認するがそこには誰もいなかった。事故で車も動かなくなり、メンバーは田舎道に取り残され…というストーリー。
人体実験により誕生した豚の顔をした殺人鬼が都会から来た若者達を次々襲う殺人鬼ホラーです。
一行は途中立ち寄ったガソリンスタンドに助けを呼びに行く組と車に残る組で分かれて行動するが、そこには人間と豚の混血の化け物「豚人間」が潜んでおり、メンバーは次々と捕えられ、殺されていく、という内容です。
本作に登場する殺人鬼はタイトルとジャケの通り、豚の顔をした人間です。マスク被ってるわけじゃなくて、人体実験により誕生した豚と人間の混血です。ジャケのお父さん?豚と金髪の女豚人間、子供の豚息子の三人が登場します。鼻と耳が豚になっているシンプルなデザインで、言葉は喋らずひたすらブヒブヒ鳴いています。
ストーリーは「田舎町に来た若者達が殺人鬼に襲われる」という「悪魔のいけにえ」フォロワーで、豚人間の住処に殺した人間のパーツバラバラにして吊るしてる所とかモロに「悪魔のいけにえ」という感じですね。お父さんブタがレザーフェイスの役回りで一番暴れまわってましたね。子供豚もナイフでメッタ刺しにしたり、追い掛けてくるときにトテトテと走る姿可愛らしかったです。お母さん豚?は登場シーンも少なくて
主人公達が豚人間に捕まってケージの中に監禁されてからは、ひたすら逃げようとして捕まったり、抵抗したりして殺されていくという展開が続いていきます。お父さんブタがかなり強くて、その腕っぷしの強さと猪突猛進ぶりは豚というより猪という感じでしたね。ただ、グロシーンはほぼなくて、ギターの絃で唇縫われたり、メッタ刺しにされる所も肝心のシーンはオフスクリーンになっています。逆さ吊りにされて腹切られて内臓がボトボト落ちるシーンも背中側から撮ってますし。終盤で腕引きちぎられるシーンが唯一のハッキリしたグロシーンかな。
主人公達バンドメンバーはマネージャーでベジタリアンのバレリーと何の楽器担当してるかわからないけどマイクくらいしか応援できそうなキャラいなかったな。マイクはお父さんブタにボコボコにされながらも立ち向かって頑張ってました。トラビスは最初から悪態つきまくって嫌な奴ムーブ繰り広げててキャラは立ってたと言えるけど。
バレリーだけはお父さんブタのお気に入りになって飼われ続けるかと思いましたが、あのラストはお母さん豚に文句言われたからああいう行動したのかな。
エンドロールが終わった後の子供豚の死体相手のマジックショーはコミカルで可愛らしさもあって良かったです。
正直、豚人間は出オチ感半端ないですが、内容はオーソドックスな「悪魔のいけにえ」系田舎殺人鬼ホラーなので、この手の作品見慣れた人ならまあ暇潰しにはなるんじゃないでしょうか。