こたつむり

11:14のこたつむりのレビュー・感想・評価

11:14(2003年製作の映画)
3.9
♪ 誰もが胸の奥に秘めた迷いの中で
  手にしたぬくもりを
  それぞれに抱きしめて 新たなる道を行く

午後11時14分。
この時間に運命が大きく動いた人たちを様々な角度から撮る物語。

…と書くと。
なんだか高尚な作品に聞こえますが。
実際はコメディ。実際はコメディ。もうひとつオマケにコメディ。コメコメコメコメディ。緩々とした笑いに満ちたコメディ。大切なことなので繰り返しました。

…と書くと。
まるで僕がバカみたいですが。
それは強ち間違っていないですが。多くを語るとネタバレになるし、だけども本作の魅力を伝えたいし、ならば本作の特徴を抽象的に表現すれば良いのではないか、なんて考えたのが思考の袋小路。

…と書くと。
まるで僕が計算高いように見えますが。
ちょっと違う。だいぶ違う。かなり違う。単純に伝えたいのはひとつだけ。日本で言うならば、内田けんじ監督が仕上げた作品みたいだということ。というか、監督さんお元気かな。

…と書くと。
なんだか業界人っぽいけど。
割と違う。さらに違う。まるで違う。単純に言いたいのは、僕が時系列シャッフル系の作品が大好きということ。同じ時間を繰り返すのは「なんてキングクリムゾン!」と喜んじゃう、ということ。

…と書くと。
某奇妙な漫画に関係ありそうな雰囲気ですけど。
それは無いので悪しからず。猫いらず。伊良部イラクはイライジャの依頼じゃ。いらいらいらいら。

まあ、そんなわけで。
観れば分かるコメディなんですけど、日本人の気質には合わない部分もあるので、もしかしたらダメな人が多いかもしれないんですが、それでも試してみるのはアリじゃないかな、なんて思う今日この頃、マニアックな映画を探している向きにオススメしたい逸品。

一応、主人公はコンビニの彼女なのかなあ。
彼女の立ち位置を考えると色々と切なくなるのは…仕様として捉えるしかないのでしょうか。世知辛いのう。
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