A8

別離のA8のレビュー・感想・評価

別離(1939年製作の映画)
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2つの愛と現実の間を燃えるように揺れていく、、。
そしてイングリットバーグマンの美しさは驚くほどだ。

一言で言ってしまえば不倫なのだが、愛というものは頭では分かっていても正直なモノで、それに気づいてしまえばもう誰にも止めることはできない、自分でさえも。
バイオリニストの主人公は成功者で絵に描いたような妻子ある幸せな家族であった。
オーケストラの旅に出ており、久しぶりに家に帰るとそこで娘のピアノ家庭教師に出会う。そこで彼女の才能にほれこみ、次第に愛を持つように、、。
そして主人公は家族を置いて彼女とともに旅に出るのである。しかし、罪悪感、子ども達に会えない寂しさ、、そんな葛藤が押し寄せてくる。それは彼女も一緒であった。

現実というのは、歳を取ればとるほど、そひて家族や子どもを持つという責任があればそう簡単に自分だけの人生は送れない。そんなあたりまえのことなのだが、人間の“心”というのはそんなことお構いなしである。運命の人だ!と思ったとて、夢を全力で追いかけたくとも“家族”という存在がいるのならば、責任はある。つまり自分だけの人生ではないのだ。

80年以上前の作品だが、気持ちの変化や葛藤、、うまく表現でき感情移入が容易にできる。また、音楽により気持ちの浮き沈みを表すのがわかりやすいという印象。
A8

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