烏丸メヰ

キャビン・フィーバー2/キャビン・フィーバー スプリング・フィーバーの烏丸メヰのレビュー・感想・評価

2.9
前作『キャビン・フィーバー』の直後から始まる続編。
キャビン(山小屋)を廃し、キャビンフィーバー(閉鎖的環境での過敏症)の意味合いを継いで、私の大好きなイーライ・ロス監督から、これまた大好きなタイ・ウェスト監督へバトンタッチ。

月末からのイーライ・ロス監督の最新作に先駆けて過去作の再鑑賞に合わせこの作品も再鑑賞したが、初見時に受けた
「変なアニメーションと嘔吐がすごいな(笑)」
といったインパクトにくわえて、『X』や『Pearl』を観た今でははっきりとタイ・ウェスト監督の色を感じられた。
(前作のオープニングシーンをなぞるような始まりのシーンに、ポップな残虐シーンを止めてタイトルドーン!とかもうPearlと同じじゃん!)

卒業プロムを前に浮き足立つ少年少女をメインに、“水を媒体として感染症が広がった”前作の舞台であった森を採水地とする天然水が学校に持ち込まれた事で始まる青春パニック。
恋愛と性欲で頭がいっぱいのハイティーン達の人間ドラマもそこそこに、容赦なく、もはやナンセンスな勢いで爆発する感染。

前作に比べて感染経路がとにかく汚く、人によっては一切受けつけなさそうな作風。
特に、多くの人が「したいなあ」と思うだろう行為(キス、性交渉等)に付随してのグロや汚物!といった見せ方が執拗で凄まじい嫌さを掻き立てる描写は「ヤバい」の一言。

やや宙ぶらりんだが、ここは続編への期待という事で。
烏丸メヰ

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