SUKEZO

変態島のSUKEZOのネタバレレビュー・内容・結末

変態島(2008年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

昔観た記憶を辿って再視聴。

邦題に関しては、このタイトル考えた奴前に出ろと言われて平手打ちされても文句言えないレベル。原題は「VINYAN」。人身売買を扱ったしっかりとした作品である。

タイ、プーケットからミャンマーへ。
津波で息子をさらわれてしまったベルマー夫妻。
息子の生死を諦めている夫と諦めていない妻。
どんな僅かな希望でもすがりたい母親の気持ち。
「子供をさがしている」
我が子を捜す夫婦。夫婦の我が子にそっくりな子供を探す売人。

シー・ジプシーの写真家キムが言う「貧しい村なの。村人は生きるためなら何でもする」
売人ガオが言う「ひどい死に方をすると死者の魂は混乱し、行き場を失う。怒れる魂は'ヴィンヤン'となる。ヴィンヤンを'死者の家'に導くため(灯篭に)火をつけてくれ、俺のために」
このセリフが全てを物語っている。

最後に出てくる沢山の子供たちは実在する人間なのか、それともヴィンヤンなのか。
なぜ妻だけが襲われなかったのか。(これについては確か2つの説があって、ひとつは子供たちが母を求めていた説、もう一つは妻が妊娠していた説)
視聴者の受け取り方次第になっている。

それにしても、夫ポールは優しい人だ。できれば脱出して欲しかった。
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