チッコーネ

カラー・ミー・ブラッド・レッドのチッコーネのレビュー・感想・評価

3.0
マッド・サイエンティストならぬアーティストの閃きが巻き起こす「事の顛末」をしっかり丁寧に追う脚本。
役者たちのぎこちない動きが、却ってシュールなブラックユーモアに観えて楽しい。
また彼らは「観れない容姿」というわけでもない。
特に女優陣は皆美しく、スタイリングもキッチュ。
全編ジャズの音楽も相俟って、うっかりおしゃれに観える画面も多かった…、この妙味は仏Scopitoneに提供されたアメリカ人アーティストのMVに近いな、同時代だし。
作品内に登場する絵も、個性的で面白い。
本作にグロい描写はほとんどないが、一場面だけ強力。
滴る血を集めればいいものを、わざわざ臓物から絞るのだ。