1人の女性の頭に起こる真の狂気を描いている。
キャサリンの幻視と崩壊を通して、自己との分裂や罪悪感、逃避、性的欲求などさまざまなテーマを見せていく。
主要キャストの名前を入れ替えて役名にしているのはこの映画にゲーム性を持たせつつ、分身というテーマに通じる。
そのほかにも鏡やカメラなどの小道具も、物語と感情を映し出す象徴として使われている。
もっと深く見ていけばもっとおもしろいのだろう。
スザンナ・ヨークの演技は素晴らしい。
ジョン・ウィリアムズと世界的打楽器奏者ツトム・ヤマシタによる音楽も不気味さを煽る。
美しい風景とモチーフのアップの撮影の融合が独特な画面を作り出している。