苦しそうな咳払いの音がずっと離れなかった。ニコラスレイとヴィムヴェンダースの2人の絶妙な距離感がフィルムで表現されていた。
作品自体からは河瀬直美の「塵」を思い出した。残された者として故人を悼む気持…
死にゆく肉体と死する事はない魂の記録。葛藤はあれどそれ以上に互いの矜持がぶつかり合うと言うか、それこそ死にゆく者が見るせん妄の様で観ている側としても厳しいところはあるが、映画の中で映画に殉じた存在そ…
>>続きを読むエンドクレジットでは監督にニック・レイとヴィム・ヴェンダースが併記されていた。
おそらく死期が近いであろうニコラス・レイ=ニックの映画を撮ろうという時点で結末として予想されるのは死でしかない。そうい…
ニコラス・レイ 監督が自らの人生に「カット」するようなラストシーンが印象的。ヴェンダースらしい素晴らしい記録映画。だらだらと続く中盤で、昔観たことを思い出した。最後の日々を見守ったスタッフが語るエ…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
メタ視点が複雑である一方で、何を写し取るためにこんな複雑な構造にしてるのかラストまではわからなかった。ただ、椅子から転げ落ちる役者(?)の演技とか、絶対NGだろみたいなカットを入れている独特のリズ…
>>続きを読むヴィム・ヴェンダース × ニコラス・レイ
「だがまたも現実の方がフィクションを上回っていた。結末が近いのだ」
◼︎ABOUT
敬愛するニコラス・レイが死に直面する姿をヴェンダースがつぶさに見つめ…
冒頭、彼方にツインタワーを眺めて、イエロー・キャブ。このショットだけ、この上映回のみ2回見ることができてラッキー。ニコラス・レイの居室。ニコラス・レイの咆哮。ガン患者とは思えない。ビデオ。フィルム。…
>>続きを読む病を抱える老名監督と撮影が進まない若手監督がドキュメンタリー映画の「創作」を企むが、やがて現実とフィクションの間を漂いはじめ、ついにニコラス・レイはこのふたつを乗り越え自身が「映画」そのものになる。…
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