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THE LAST BROADCAST ジャージー・デビル・プロジェクトの消費者のレビュー・感想・評価

4.3
・ジャンル
モキュメンタリーホラー/POV/ファウンドフッテージ/サイコスリラー

・あらすじ
1995年、ニュージャージー州で極めて凄惨な殺人事件が発生
被害者はネット配信やケーブルテレビで放送されていた都市伝説の真相を追う番組「Fact or Fiction」のホストであったローカスとスティーヴン、そして音響ホストのライアンの3人である
生配信で行われた撮影から生還したのはただ1人、超能力者を自称し参加していた青年ジェイムス・スワードのみだった
現場には他に人がいなかった事、彼の自宅から犠牲者3人の血液が付着したシャツが発見された事などから彼は犯人とされたが後に獄中で不審死を遂げる
映画監督のデイヴィッドは当初、ジムの犯行の詳細や動機を追っていたのだが残されたビデオテープを観ていく内に疑問は変化する
あの夜、何が起こったのか?
ジムは本当に犯人だったのか?
本作はその真相を探るべく製作されたドキュメンタリーである…

・感想
POV/ファウンドフッテージ/モキュメンタリー強化月間DAY-16
元祖POVとされる「ブレアウィッチ・プロジェクト」よりも1年先んじて公開されたという真の元祖POV作品

しばらくは事件の謎を追うべく行われた亡き容疑者ジムの知人達や番組関係者、刑事等へのインタヴューや番組クルー達の遺したファウンドフッテージ映像が続いていくが同じ様な話が繰り返されながら検証されていくのでやや冗長なのは否めない
しかし監督デイヴィッドの元に届いたとされる劣化した新たなビデオテープの修復映像が扱われだしてから話が動いていき、真相が明らかになると驚きを隠せなかった
この年代にこの予想の裏切り方をしてくるとは…と
現代ならこういうオチも無くはないだろうけどPOVならではの捻りとしてとにかく秀逸だった

惜しかったのは真相が露わになると共にPOVでもファウンドフッテージでも無くなってしまう点
そこが徹底されていたら文句無しだったんだけど…
何故、大半の尺がほぼ同じ事の繰り返しで冗長だったかが上手く真相に繋がっていたし映像もかなり生々しかっただけにそれだけが残念だった

とはいえ元祖にしてここまで良く出来たPOV作品を生み出せている事自体が凄いので是非、前情報無しに観て欲しい作品
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