ルサチマ

魅せられてのルサチマのレビュー・感想・評価

魅せられて(1949年製作の映画)
4.8
めちゃくちゃ『UNloved』だ。最初のパーティ会場抜けてヨットから上がってきたロバート・ライアンとの出会い方とか抜群に上手いし、そこからドライブする流れでタバコを取り出すように頼まれたマナー学校の生徒のジェームズ・メイソンが普通に自分で吸おうとしちゃうチャーミングなポンコツ感と、タバコを彼女から奪ったライアンを真似てタバコを吸おうとするメイソンの身振りとか、細か〜く演出されてて凄い。他にも自宅の試写室で上映会をする場面の切り返し、『東京の女』の小津切り返しと重なって興奮した。オフュルスの映画はフレーム内フレームを空間の中に沢山見出す導線設計がいつも印象的。広さと狭さのコントラストが抜群で、オフュルスだと『たそがれの女心』のダンスシーンが多く取り上げられるけど、この作品の狭くて身動きほぼ封じられたぎこちないダンスシーンの方が個人的には好きだなーー!
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