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魅せられてのnのレビュー・感想・評価

魅せられて(1949年製作の映画)
3.8
玉の輿を夢見る女。運良く富豪に出会い結婚までこぎつけるが、実は男は超モラハラ男だった...。
という話。

直接的な描写はないが、やることはけっこうエグい。金と権力で(別にいらないはずなのに)親権を奪うと脅し、あげくに虐待まがいのソフト監禁等。
近年、虐待とかDVを直接的な描写で魅せる、別の言い方をすれば露悪的な方法で見せるものが多い。個人的にはそれらにはあんまり魅かれずどうなんかなって思ってるんだが、これを観るとやっぱりそういうのって必要ないんじゃないかと思う。これでいいじゃん、十分じゃん、て。

「これが欲しい、これもいい」と指を差しながらファッション誌をめくるっていう、主人公の女の「欲望」を一発、ファーストショットから伝えてしまうというオープニングが素晴らしい。

妊娠がわかったすぐあと、医者がコートを買ってきて彼女に着せるとこは、女の表情もあって、切なさでウルッときてしまった。

男と出会った(映画内の)5分後には結婚させてしまうという脚本の潔さ、スマートさが良い一方、
ラストがちょっとデウスエクスマキナ的でちょっと不満。
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