Balthazar

パラドールにかかる月のBalthazarのネタバレレビュー・内容・結末

パラドールにかかる月(1988年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

南米の(架空の)小国パラドール。
映画の撮影に来ていた二流役者ジャック・ノア(リチャード・ドレイファス)は、大統領アルフォンス・シムズ(リチャード・ドレイファス)の前で彼のそっくり芸を演じて見せ、その演技を賞賛される。

シムズ大統領はマドンナ・メンデス(ソニア・ブラガ)との結婚を考えているが、側近のロベルト・ストラウスマン(ラウル・ジュリア)から考え直すよう釘を刺される。
しかし、深酒がたたり発作を起こしたシムズ大統領は急死してしまい、ロベルトはジャックを強引に呼び寄せ彼に大統領を演じさせようとする。
政情不安の中、大統領の死を国民に知らせる訳にはならないと言いくるめられたジャックは、仕方なく大統領に成りきる。
使用人達は彼が替え玉だと薄々気づきつつ、とりあえず波風立てずに平静を装うことにする。
そして、ジャックは役者魂を発揮し、見事な演説で民衆の心を捉えることに成功する。
マドンナは大統領が替え玉だとわかりショックを受ける。しかし気を取り直したマドンナは、ジャックを完璧な大統領に仕立て上げようとする。
ジャックは見事に大統領を演じ、そしてマドンナに恋してしまうが、ロベルトはそれが気にかかる。

ジャックは反政府ゲリラの掃討に村ごと焼き払った冷徹なロベルトに怒りを覚える。
ロベルトは村を焼き払った偽犯人を仕立て上げ処刑することをテレビで発表させようとする。
しかしジャックは、処刑どころかマドンナとの婚約を発表してしまう。
ロベルトは激怒するが、ジャックはゲリラを骨抜きにすることに成功し、パラドールに平和をもたらした彼は国民から絶大な信頼を得て愛されることになる。
そしてジャックは1年もの間”大統領”を演じ続け、再びカーニバルの時が来る。
盛り上がるカーニバル会場で、ジャックは狙撃されその場にいたロベルトと共に命を落とす。
しかし、それはジャックとマドンナの芝居で、ジャックはマドンナに別れを告げ国外に逃亡する。
ニューヨークに戻ったジャックは、パラドールのニュースをテレビで見る。そこには大統領に就任したマドンナの姿が映っていた。
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