YLxx

天才マックスの世界のYLxxのレビュー・感想・評価

天才マックスの世界(1998年製作の映画)
4.2
強烈だ。冒頭の教室のシーン既視感を覚えた。視聴後町山さんの解説でこの作品は完全に「大人は判ってくれない」であると語っており、全てに納得がいった。あの解説を見てしまうと書くこともなくなってしまった、が一応記録として書いておこうと思う。
マックスという男を笑って見ていた私は物語が進むにつれて彼に自分を重ね、さらには彼をリスペクトすらしてしまった。ムーンライズキングダムでも思ったのだがウェスは子供と大人が分断された社会を嫌っているのではないだろうか、だから大人に見られたい少年がいる一方で子供染みた大人が登場するのではなかろうか。ウェスとオーウェンウィルソンの半自伝的作品なこともあり日常の等身大な葛藤や鬱屈がリアルに鮮明に映し出され心に突き刺さる。大人になれない子供ではなく子供のままでいられる大人でありたい。愛とは憧れではなく身近にあるもの。

YouTubeの質問であった緑のコーデュロイはベルトルッチの分身の引用だと思いました。
邦題がクソすぎるな