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シルバー・グローブ/銀の惑星のessのレビュー・感想・評価

3.2

2022年 2月 26日 unext にて。
ポーランドの2001年宇宙の旅との異名を持つ、哲学的なSF映画。

unextで何か面白い映画はないか?とdigをすると、眼玉のタトゥーのようなペイントをされた掌を前に差し出している女性のジャケを発見。
妙に印象的でレビューを見ると、『ウルトラマンから見た地球』『火の鳥を彷彿』『ホドロフスキーのduneに近い』等の文言が並ぶ。確実に好きな世界観だろうと思い鑑賞。

信仰心、真理、愛、憎悪、嫉妬、希望、絶望についての哲学的なセリフで構成された、人間の業を映す情熱の塊のような映画であった。しかも、そのようなセリフをロシア文学ような『おお、神よ』って調子で話すもんだから、観る人を選ぶ映画なんだろう。個人的にはエルトポと近いものを感じた。

前半の原始的な集落を作っていく過程も低予算ではあるが、それ故の原始的な映像が素晴らしい。野蛮でスピリチュアル。
カメラに向かって自分を記録することの意味を何度も問いかけ、葛藤するシーンが印象的だった。

正直なところストーリーは理解できたが、自分はこの映画の伝えたいことや時代背景も含めて半分も理解できてはいないんじゃないかとも思った。
もう一回観たいと思える程度に好みの映画ではあったが。
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