花とみつばち

水で書かれた物語の花とみつばちのレビュー・感想・評価

水で書かれた物語(1965年製作の映画)
3.5
石坂洋次郎原作の「 近親相姦 」をテーマに女性を視点にした内容。
デラックス版で監督と岡田茉莉子のインタビューがあり良かった。無かったら少し細かい箇所が理解できなかった。

静雄は父親亡き後、土地の有力者と関係がある母親静香( 岡田茉莉子 )に一般的な親子関係とは違う感情で悩む。
静雄は子供の頃、ある女性からセクシャルな関係を要求される。そして成人してから母親の愛人である男性の娘、ゆみ子( 浅丘ルリ子 )と結婚する。
やはり母親の事を引き摺り、結婚やすべてが上手く運ばない。
静香の女( 性 )を意識する姿が美しい。そしてそのシーンが綺麗に描かれる。
和装の岡田茉莉子、対照的な浅丘ルリ子の溌剌とした美しさ。静香を象徴する傘。
全編を通して性と静雄の苦しみが描かれているんだろうけど、なんだか伝わらない。映像だけの美しさ。映像は当にアート。
ストーリーがかなり退屈なのが難点で惜しい。
花とみつばち

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