なんか好き。この“なんか”が青春時代の言葉にできないモヤモヤにもちょっと似ている。すごくよかったじゃねーか、バカ!
バカ、バカと言い合う高校生の会話に最初はイラつきながらも、どんどん主人公いづみに惹かれていって、観終わってみたらバカが大切だったと知る。なんだか最後にヤられたなぁ〜。素人くさいセリフ回しが逆にみずみずしいし、タイトルもセンスいい。
ある日、大金の入った財布を拾うところから始まる高校生いづみの物語。いづみはいつも新聞を読んで記事に点数をつけたり、世相を斬ったり、言葉も乱暴。中身はガサツなオジさんだけど、世の中を達観している少女。いづみが成長する姿にキュン♡
いづみも友人たちも、見かけによらず一生懸命になる姿もすごく微笑ましかった。今どきのJKたちを、イメージだけで決めつけるのはよくないと自らを反省。
落語家の白酒師匠がお金に困った印刷屋の社長として出ていて、優しい顔して「偽善が一番金になるね」などとピリッとする事を言う。最初と最後の釣り堀でのシーンがどちらも好きです。JKが釣り竿垂らしてるだけでも可愛い。
最後だけでもカラーにして欲しかったなと思ったらカラー版もあるとのこと。今作の光がたくさん入り込む淡いモノクロもよかったけど。