Scriabin

塀の中のジュリアス・シーザーのScriabinのレビュー・感想・評価

5.0
カエサル、アントニウス、オクタヴィアヌスあたりの役者の顔が、HBOシリーズとか歴代演者とそっくりで笑った。顔で選びました?って感じは最後まで拭えなかった。
実際に武器を扱ったであろう人々がローマ軍を演じると迫真性が増すね。それは某ドミトリーの学生が100年くらい前のプロレタリア劇をやるとしっくりくる、みたいな感じなのかな。でもそもそも役者なんてヤクザな商売だったんだから、ある意味原点回帰なのかも。
刑務所内の様々な、しかしシーンにぴったりな場所で練習していたのは、劇場が工事中だったのが幸いしたと言うべきか、あざとすぎると言うべきか…
一つだけ残念だったのはカラーとモノクロの使い方。壁の海が生彩を得ていくシーンは鮮やかではあったけど、モノクロってほんとにそういう捉え方でいいのかな。フランツでもそうだったけど、閉塞感と開放感の表現として使ってるように見えて安易だと思った。練習のところからカラーを織り交ぜていっても面白かったかも。
Scriabin

Scriabin